9月の桜

暑かったこの夏。汗ばむのではなく汗が流れるのをどれだけ実感したことか…地球上で何かが悲鳴を上げているかのような不安が走る。毎日歩く川沿いの桜。土手には手入れも入らず、雑草が茂り、桜の木々たちは蔓に絡まれ、元気がないように見える。それでも春にはきれいな桜を見せてくれた。手入れしてあげたいなぁ…と思うものの行動には至らず。ごめんね・・・。

そんな桜が満開に咲いた!暑さに灼けた葉は落ちているというのに、蔓の葉に覆われながら濃いピンクの花をつけた。花びらは伸びきれず苦しそうに縮んでいるが、何かを伝えようとしているのがわかる。何かを言いたいんだね。

「助けて・・・」かな。少なくとも「幸せだよ!」ではないのがわかる。若葉も黄緑できれいだよ、「懸命」なんだね、桜たち。青空に映えているよ。頑張っているんだね…生きてることを伝えたいんだね。

主人が「暑さでボケたか?」と言い、友人が「狂い咲き!」と笑った。私も付き合って笑ったけれど、30℃の暑さの中で懸命に咲いた花から目が離せなかった。